1年前CGの仕事で缶詰になり2徹したためふらふらで家に帰ろうとしたときのこと


駅に向かう途中踏み切りの手前でカンカンカンと警告音がなり遮断機がおりてきてしまった。
ホームは遮断機の向こう側なんで電車がきたら乗り遅れてしまう。
一刻も早く家に帰って熟睡したい俺は、ぼーっとする頭で遮断機をくぐり渡った。
警告音も鳴ったばかりなのですぐには電車は来ないだろうとたかをくくっていた。
「ガシャッ。」走るとポケットからデジカメが落ちた。ソニーサイバーショットDSC-U20。
やばいと思い急いで線路内に戻ると女の人が叫んだ。


「キャー!」
電車の気配がする。ゾクっとした。
怖くて顔を上げられない、今どこら辺に電車がせまっているのかわからない。
恐怖で頭がくらくらする、俺が線路にいる間ずいぶん長い間女は叫び続けてたように感じる。
叫ばれている間ドキドキして心臓が痛い。
もしかしたら女が叫んでた時間は一瞬だったかもしれない。
死の瞬間はスローになるっていうから。
急いでサイバーショットDSC-U20をつかみ遮断機を潜り抜けた。


でも、うっかりしてた自分が悪いw
新聞沙汰になる所だったよ。20分ぐらいしてから手がガクガク震えがきた。
しばらくしてサイバーショットDSC-U20に入れいたメモリースティックから
新宿で撮ったこじきの画像データが無くなっていることに気付いた。
どれだけ探しても出てこない。自宅を出る時には確かにあったのに。
もしかしてこじきが私の身代わりになってくれたのだろうか・・・・!