ドッグレッグスいってきた


単純におもしろかった。
ほんと人と人とのぶつかり合い。
最初から最後までガチンコバトルだった。
特に健常者と障害者のバトルがよかった。
健常者も障害者に対してまったく手加減せず馬乗りになってボコボコにしていた。
逆に障害者だからといって手加減なんかしてたらそれこそ胸糞わるい見世物試合になっていたんだとおもう。
もちろん下半身が動かない障害者と対戦する健常者は足に拘束具をつけて戦い、
力の差は縮められていた。
それでも健常者の優位はかわらなかったかもしれない
けど、この日のために障害者たちも勝つために鍛えたはずで
あの筋肉の隆起した体をみたらフェアとかフェアじゃないとかは感じないと思う
実際近くで握手させてもらったんだけど腕とか俺の脚以上にふとくて
俺なんかじゃホント勝てる気がしない。


それと実況がよかった。
選手も本気で相手を殴り実況する人も本気で馬鹿にしていた。
ラクルヘビー級(障害の重さを表す)(ヘビー級<スーパーヘビー級<ミラクルヘビー級)の下半身が動かずよちよち歩く、選手E.Tにむかって
「E.Tもやっと地球の重力になれてきました。」と実況。
観客も大うけだけどいやな笑い方じゃなかった。
俺も笑った。


一番盛り上がったのが屈強な全盲の盲獣軍団VSチームダメ人間。
ダメ人間の内訳は引きこもりと、ニートと、ロリコン
引きこもりは「家庭で親にふるっていた暴力をこんどは障害者にふるようになりました。」
ニートは「迷った若者が必ず行くと言うタイにいってきたそうです。今年はインドに行くそうです」と解説されてたのはうけた。



最後は15年間ドッグレッグスの選手を務めた
ジャイアント馬場子の引退試合でおわるんだけど
これについては初めて来た俺にはよくわからない。
ただ、実況もなくほぼ無言の中、たまにうめく選手の声が重い緊張感をだしていた。
観客もじっとみつめるのみ
ドッグレッグスはエンターテイメントで観客に楽しませ
俺みたいな新参ものでもついていける内容じゃん、とか思いきや
最後にズーンと思い空気をのせ、ただでは終わらせなかった。


見に来たひともどこかでアングラな雰囲気を味わいたく、
それも魅力の一つとして来てるのも確かなわけで、
それをそのまんまくせなくあっさり終わっては
ドックレッグスを見に来た感じが薄くなってしまうので
これはこれでよかったと思う。
ホントあまりの見やすさにふつうのプロレスを楽しんでると錯覚してしまう
でも最後にきちんとこれは障害者なんだと目を覚まさせられた。
障害者をプロレスで戦わせる。
普通に考えたらかなり重いテーマをこうも見やすくまとめられたのは、
障害者を本当に差別なくみている団体と、
それを毎回楽しみにしてきている観客の雰囲気。
別におれが悪趣味だとかではなくだれが見ても楽しめる内容だったと思う。
内容もほんとよく考えられたいい興行だった。
また機会があればいきたいと思う。


  • ごついのが盲獣軍団のハードロック


  • ドロップキックしたところをキャッチ(心眼?)

そのまんまジャイアントスイングでブン投げられるダメ人間
結果、盲獣軍団の圧勝


  • 障害者を健常者が本気でタコ殴り



  • エルボーで倒れこむ「愛人」このときは観客から「おおー」と声が出た

  • しかし、馬場子の噛み付きの反撃にあう愛人

  • 出血しているところをみるとかなり本気で噛み付いている。

  • 最後は足でチョークスリーパをきめた。