にく

昔、高級焼肉店の工場で働いていたとき配送の人からあまった肉をないしょでもらっていたのですが、
食わないで寮の冷凍庫にためていたらものすごい量になってしまいました。(約8キロ)
捨てるに捨てられず、工場をやめたあとの引っ越し先の
居候させてくれる友人の家へ差し入れに持って行こうと考えました。
ビニール袋に凍った肉の塊を入れ、右手と左手で持って電車で友人宅へ向かったのですが
少し溶けてビニールからうっすら血がにじんでいました。
いつ通報されてもおかしくなかったとおもいます。

  • これを8キロ


何十にもビニール袋を重ねたのですが、凍った牛タンはビニールをやすやすと突き破り
途中の満員電車のなかでぶちまけてしまいました。
凍った牛タンは面白いようによくすべり電車の端から端へ散らばってしまいました。
運良く満員電車だったのであまり気づかれなかったようです。
しょうがないので拾える分だけ拾ってビニールの空いた穴を縛り電車を降りたんですが
やっぱりバランスがわるくポロポロ肉片を落としながら新宿駅構内を歩きました。
そうこうしてるうちにもう片方のビニール袋も破けパニックになってしまい
肉片もった挙動不審者は通報されるはずなので新宿駅構内で寝ている
こじきの寝床に全部押し込んで逃げました。
5切れ2000円の牛タン、今考えると惜しいことをしたとおもいます。